「防災にお金をかけたくない」が最も高くつく理由──命の値段から逆算する、地震対策の適正コスト
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地震対策の費用に「高い」と感じる前に知っておきたいポイント
・日本政府が試算する統計的生命価値は約2.26億円(国土交通省)
・地震による骨折手術の自己負担額は約20万円、入院費も平均約20万円
・火災保険+地震保険の年間保険料は木造住宅で約5〜9万円
・防災にお金をかけない理由の第1位は「費用がかかるから」(46%)
・94%の人が「自分の備えは不十分」と感じている
「大事だけど、お金はかけたくない」という矛盾
「防災は大事。でも、お金はかけたくない」
この矛盾を抱えている方は、あなただけではありません。
内閣府の調査では、地震保険に加入しない理由として46%が「お金がかかるから」と回答しています。
(出典:内閣府 防災に関する世論調査)
一方で、94%の人が「自分の備えは不十分だと思う」とも答えています。
危険だとわかっている。
でも、お金は出せない。
この心理の正体は、正常性バイアスではありません。
もっと単純な話です。
比較対象がないのです。
「高い」と感じるのは、比べる相手を間違えているから
防災用品の「高い・安い」を判断するとき、多くの人は日用品と比べてしまいます。
ベッドなら3万円。
棚なら1万円。
その感覚で防災製品を見ると、何を見ても「高い」と感じます。
しかし本来、防災の費用は「命を守るコスト」として評価すべきものです。
では、命を守るコストとは何でしょうか。
国が算出した「命の値段」── 2.26億円
国土交通省は、公共事業の費用対効果を算出する際に「統計的生命価値(VSL)」という指標を使っています。
人の命に経済的価値をつける。
不謹慎に聞こえるかもしれません。
ですが、道路を作るとき。
堤防を設計するとき。
この数字がなければ、予算の優先順位が決められません。
日本における統計的生命価値は、約2.26億円。
(出典:国土交通省 公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針)
これが、行政が「1人の命を救うためにいくらまで投資すべきか」を判断する基準です。
もちろん、個人の防災に2億円をかける方はいません。
大事なのは金額そのものではなく、考え方です。
命を守る行為には、本来それだけの価値がある。
この認識があるかないかで、防災への投資判断はまったく変わります。
骨折ひとつで、約40万円と半年を失う
もう少し身近な数字で考えてみましょう。
地震で家具が倒れ、骨折したとします。
大腿骨骨折の場合
・手術費用(3割負担):約20万円
・入院費:平均約19.8万円
・リハビリ期間:3〜6ヶ月
(出典:厚生労働省 医療給付実態調査)
合計で約40万円の自己負担。
さらに、仕事を休む期間の収入減。
介護が必要になれば、家族の負担。
骨折ひとつで、人生の軌道が変わります。
特に高齢者の場合、大腿骨骨折から1年以内の死亡率は約10%というデータもあります。
「骨折で死ぬことはないだろう」は、統計的に間違っています。
あなたがすでに払っている「命を守るコスト」
火災保険+地震保険
木造住宅の場合、年間の保険料は約5〜9万円。
10年間で50〜90万円になります。
(出典:損害保険料率算出機構 火災保険参考純率)
しかも、地震保険の補償上限は建物の50%まで。
全壊しても、再建費用の半分しか出ません。
それでも多くの方が加入しています。
なぜか。
「何もしないよりはマシ」だと知っているからです。
自動車の安全装備
衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)。
今では標準装備ですが、かつてはオプションでした。
後付けで4〜5万円。
新車なら10〜20万円の価格差。
「高い」と感じた方も、今では当たり前に搭載された車に乗っています。
事故が起きたとき、命を守る構造が車にある。
それに対価を払うことに、もう誰も疑問を持ちません。
車には命を守る構造がある。寝室には何がありますか?
ここで考えてみてください。
車に乗っている時間は、1日のうち何時間でしょうか。
通勤で往復1時間。
多くても2〜3時間。
では、家にいる時間は。
睡眠だけで6〜8時間。
在宅時間を合わせれば、1日の半分以上を家で過ごしています。
車には命を守る構造がある。
家の中、特に寝室には何があるでしょうか。
地震は、最も無防備な時間に来る
阪神・淡路大震災は午前5時46分。
熊本地震の前震は午後9時26分。
本震は午前1時25分。
寝ているとき、人は無防備です。
揺れに気づくまで数秒かかります。
暗闇の中、どこに逃げるか判断する余裕はほとんどありません。
「避難」という行動のハードルが最も高い時間帯に、最も長い時間を過ごしている。
それが、就寝中という時間です。
比べるべきは「家具の値段」ではない
ここまで読んで、いくつかの数字が頭に残っているはずです。
・骨折の治療費:約40万円
・保険料10年分:50〜90万円
・車の安全装備:5〜20万円
・統計的生命価値:2.26億円
これらはすべて、「命を守ること」に社会が認めている対価です。
では、1日の中で最も長く、最も無防備な時間を過ごす場所。
その場所を守ることに、いくらの価値があるでしょうか。
答えは人それぞれです。
ただ、「3万円のベッドと比べて高い」という判断軸だけは、おそらく間違っています。
比較すべきは家具の値段ではありません。
あなたの命を守る行為に、あなた自身がいくらの価値を認めるか。
その問いに向き合ったとき、防災への投資は「高い買い物」から「合理的な選択」に変わります。
寝室に置く、命を守る構造
TETUNOMA(鉄の間)は、就寝中の地震リスクに対するひとつの答えです。
普段はベッドとして眠り、地震が来たら約6秒でベッド下のシェルターに潜り込む。
距離ゼロ。判断不要。繰り返し使える。
寝室という最も無防備な空間に、120トン以上の荷重に耐える鋼材フレームの避難場所を置く。
その価値を、あなた自身の基準で判断してみてください。
