寝ているときの地震に備える|枕元・家具・寝床の事前対策

寝ているときの地震に備える|枕元・家具・寝床の事前対策

この記事でわかること

  • 睡眠中は、起きているときと同じようには地震へ反応できない
  • 目覚めた直後は、判断力や注意力が一時的に低下することがある
  • 阪神・淡路大震災では、直接死の77%が窒息・圧死だった
  • 震度6強〜7では、起きていても自由に動けないほどの揺れになる
  • 寝室では「地震が来てから移動する」ことだけに頼らない備えも重要

地震は、寝ているときにもやってくる

地震が起きたら、机の下に入る。安全な場所へ移動する。子どものところへ行く。そう考えている方は多いと思います。

でも、地震が起きる瞬間に、自分が起きているとは限りません。私たちは毎日、何時間も眠っています。厚生労働省の「睡眠ガイド2023」でも、成人は個人差を踏まえながら、6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。それだけ長い時間を眠って過ごしているのに、地震対策を考えるときは、つい、「地震に気づいて、すぐ行動できる自分」を前提にしてしまいます。寝室の防災では、ここを一度考えてみる必要があります。

目が覚めても、すぐに普段どおり判断できるとは限らない

人には、「睡眠慣性」と呼ばれる現象があります。簡単に言えば、起きた直後の「まだ頭が完全に起きていない状態」です。

目覚まし時計で突然起こされて、「今何時?」「今日は何曜日?」と少しぼんやりした経験がある方も多いと思います。

研究でも、目覚めた直後は、注意力。判断力。反応速度。などが一時的に低下することが確認されています。特に、深い睡眠から突然起こされた場合や、睡眠不足のときには、影響が大きくなることがあります。もちろん、「地震で起きたら必ず何秒間動けない」という決まった時間があるわけではありません。人によって違います。ただ、重要なのは、寝ている人が地震で突然起こされ、瞬時に状況を理解して完璧に行動できるとは限らないということです。

気象庁も「就寝中はすぐ行動できない可能性」を示している

これは、単なる想像ではありません。気象庁は、緊急地震速報について、震源に近い場合などには、強い揺れに速報が間に合わないことがあると説明しています。

さらに、就寝中に緊急地震速報を聞いた場合など、とっさに安全を確保する行動が取れない可能性があるともしています。

だからこそ、地震が起きてからの判断だけではなく、普段から、住宅の耐震化。家具の固定。落下物の対策。ガラスの飛散防止。

などをしておくことが重要です。揺れてから考えるのではなく、揺れる前に部屋を安全にしておく。これが地震対策の基本です。

震度6強〜7では、起きていても自由に動けない

さらに重要なのが、揺れそのものの強さです。気象庁によると、震度6弱では、立っていることが困難になります。

震度6強では、立っていることができず、はわないと動けない状態。揺れにほんろうされ、動くこと自体ができない場合もあります。

震度7でも、人の動きについては同じような状態が想定されています。固定していない家具も、震度6強では、ほとんどが移動し、倒れるものが多くなります。震度7では、家具が飛ぶことさえあります。つまり、強い地震では、寝ているか起きているか以前に、揺れが始まってから別の場所へ移動すること自体が難しい場合があります。

「地震が来たら外へ走る」も危険

大きな揺れを感じたら、すぐ玄関へ走る。外へ飛び出す。と思っている方もいるかもしれません。でも、強い揺れの最中に、無理に移動することが安全とは限りません。落下物。倒れる家具。割れたガラス。瓦や外壁。さまざまな危険があります。

地震が起きたら、まずは頭を守り、その場で身の安全を確保することが基本です。だから寝室でも、「外へ何秒で逃げられるか」より、「揺れているその場所で身体を守れるか」を考えておく必要があります。

阪神・淡路大震災は午前5時46分に発生した

1995年1月17日。阪神・淡路大震災が発生したのは、午前5時46分。冬の早朝でした。厚生省の人口動態統計をもとにした調査では、震災による直接死5,488人のうち、4,224人、77.0%が窒息・圧死。さらに、死亡場所を見ると、4,330人、78.9%が自宅でした。もちろん、これは、「78.9%の人が寝室で亡くなった」という意味ではありません。寝室だったのか。

リビングだったのか。1階だったのか。2階だったのか。そこまでは、この数字からは分かりません。ただ、早朝に発生した地震で、多くの人が自宅で被災し、家屋倒壊による窒息・圧死が大きな割合を占めたことは事実です。だからこそ、人が眠っている時間まで考えた住宅防災が重要になります。

夜の地震には「暗さ」も加わる

夜中や早朝の地震では、もう一つ問題があります。暗さです。地震で停電すれば、室内の状況がよく見えません。

黒い携帯用の懐中電灯
携帯用の懐中電灯。眠る位置から手が届く場所に置き、普段の明るい時間に使い方を確かめておきます。

ガラスが割れている。家具が動いている。床に物が散乱している。いつもの通路が塞がっている。そこを、寝起きの状態で移動することになります。

だから寝室には、ライト。履物。眼鏡。スマートフォン。などを、寝た状態から手の届く場所に置いておくことをおすすめします。

まず、寝室から倒れてくる物を減らす

大がかりな防災用品を買う前に、まず寝室を見てみてください。ベッドの横に、背の高いタンスはありませんか。

窓のある畳の部屋に、布団が畳んで置かれた和室
布団を使う和室の例。寝床から窓や家具、出入口までの位置関係を、いつもの部屋で思い浮かべてみてください。

本棚はありませんか。テレビはありませんか。頭の上に、重い物を置いていませんか。できることは、たくさんあります。

家具を固定する。固定できないなら、寝床から離す。倒れる方向を変える。寝室から背の高い家具を減らす。ガラスに飛散防止対策をする。

こうした対策だけでも、就寝中の危険を減らすことができます。

次に、住宅そのものの耐震性を確認する

家具対策の次に考えたいのが、住宅そのものです。特に、1981年以前の住宅。1981年から2000年までに建てられた木造住宅。

増改築を繰り返している住宅。シロアリや木材の腐りが心配な住宅。などでは、一度耐震性能を確認する価値があります。

まず耐震診断。必要なら耐震改修。住宅そのものに問題がある場合は、家自体を強くすることが基本です。家具固定だけで、家屋倒壊まで防げるわけではありません。

それでも「揺れてから移動する」だけでは足りないことがある

家具を固定する。住宅を強くする。これが基本です。そのうえで、寝室についてもう一つ考えたいのが、地震が起きてから安全な場所へ移動できることだけに頼らないという考え方です。深く眠っているかもしれない。目覚めた直後かもしれない。停電しているかもしれない。そして震度6強〜7なら、起きていても自由に動けないかもしれません。だから、「揺れたら安全な場所へ行く」だけではなく、普段から眠っている場所そのものを安全にしておくという備え方があります。

眠っている場所に、あらかじめ強さを備える

TETUNOMA(鉄の間)は、強固な鉄のフレームの内部に布団やマットレスを敷き、普段からその中で眠る耐震シェルターベッドです。いつもの寝床に、命を守るための強い空間をつくります。

TETUNOMA(鉄の間)を寝室で使うイメージ
鉄のフレームの中に、好みの布団やマットレスを。いつもの寝室に備えを加える家具です。

真夜中も、深く眠っている時間も。毎日使う寝床そのものに備えを持たせることから、私たちは製品を考えました。

読書やくつろぎを楽しむ、TETUNOMA(鉄の間)のある日常。

「何秒で動けるか」を前提にしない

夜中の地震で、6秒で動ける。10秒あれば逃げられる。と決めることはできません。睡眠の深さ。年齢。身体能力。

体調。揺れの強さ。住宅の状況。すべて人によって違います。だから、人が素早く動けることを前提にしない。地震が起きる前から、人が眠っている場所に備えをつくっておく。非常にシンプルな考え方です。

毎晩、心地よく使える家具として

広い間口から入り、お気に入りの寝具に腰を下ろす。寝る前に本を読み、朝はゆっくり起き上がる。毎日使う家具として、出入りのしやすさと心地よく過ごせる空間を大切にしています。内部の高さは約120cm。布団やマットレスの厚みを選びながら、ご自身に合う寝床を整えられます。

TETUNOMAの耐荷重試験では最大131.7トンを記録

一級建築士でもある建築学教授2名の立会いのもと、専用の大型油圧試験機で耐荷重試験を行いました。センサーやモニター、映像で荷重と変形を確かめ、最大131.7トンを記録しました。

設計や計算で終わらせず、実際の試験で強さを確かめる。眠っている人の周囲に、命を守るための空間を残したい。その想いを、鉄の構造に込めています。

開発では、製品と同等構造の鉄骨を使った住宅倒壊試験も実施しました。屋根や壁を崩落させ、倒壊に近い衝撃を加えた試験でも内部空間を確保しています。

重さに耐える力と、衝撃を受ける構造。その両方を実験で確かめながら、命を守る家具をつくってきました。

大型油圧試験機で行った耐荷重試験の映像。

寝室防災で大切なのは「自分なら動ける」と思い込まないこと

私たちは、起きているときの自分を基準に、地震対策を考えがちです。でも、地震が来る時間は選べません。熟睡しているかもしれない。

体調を崩しているかもしれない。高齢になっているかもしれない。夜中の2時かもしれない。そして、震度6強〜7では、完全に目を覚ましていたとしても、自由に動けない可能性があります。だから寝室では、家具を固定する。危険な物を減らす。

住宅の耐震性を確認する。枕元にライトや履物を置く。そして必要なら、地震が起きてから移動しなくても、眠っている場所そのものに備えがある状態をつくる。

地震が起きたとき、自分が必ず目を覚まし、必ず正しく判断し、必ず素早く動ける。そこに頼りすぎないことも、寝室防災では大切です。TETUNOMA(鉄の間)は、人生の長い時間を過ごす寝室に、「眠っているときに大地震が始まる」ことまで考えた備えを組み込む耐震シェルターベッドです。

 



TETUNOMA(鉄の間)の製品写真


毎日眠る場所に備えを加える家具

寝床に倒壊物への備えを加える強く、美しい"空間"を。
耐震シェルターベッド『TETUNOMA(鉄の間)』

私たちは、寝床に備えを加える家具を作っています。

日心製作株式会社


強さを確かめた実験を見る

TETUNOMA(鉄の間)のある暮らしを見る

いつもの寝具で眠り、寝る前は本を読んでくつろぐ。写真と実物映像を見ながら、あなたの寝室に迎えた姿を思い描いてみてください。

TETUNOMA(鉄の間)のある暮らしを見る

紙の資料でじっくり見る|無料パンフレット

写真の出典
  1. Atsushi Tadokoro / Futon (9455233917).jpg / CC BY 2.0
  2. KMJ / Flashlight.jpg / CC BY-SA 3.0
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